可視光通信の仕組み


このページのポイント

このページでは可視光通信とは何なのか、その概要や仕組みを説明していきます。電波通信と可視光通信の比較をするためにはまず可視光通信の仕組みをよく理解することが重要になるため、まずはしっかりこのページで可視光通信について学んでいきましょう。

そもそも可視光とは?

高校生の皆さんは可視光という言葉を必ず1度は聞いたことがあると思います。ただ、その可視光を実は理解できていない人もいるのではないかと思い、ここで簡単に説明していきます。
そもそも可視光とは、電波と同じように電磁波の一種なんです。可視光は電波に比べて波長が短く、また波長により色が変わります。波長とは、一つの波の繰り返しの長さのことを言います。下の図は、電磁波の波長の変化を表す図です。
このように可視光は電波に比べ波長が短いため、様々な性質の違いが生じてきます。ここからのページではそれらの違いを比較し、可視光通信と電波通信をどのように活用していくべきかを考えていきます。

可視光通信に用いるもの

可視光について理解してもらったので、ここから本格的な説明に入っていきます。可視光通信について知らないという方は、可視光通信にたくさんの機材がいると思ってしまうかもしれませんが、実はそんなに複雑ではないんです。
可視光通信に用いるもの

送信:LED
受信:太陽電池またはCdS

なんとこの送り手と受け手さえあれば通信は可能なんです。勿論何を通信するかで用いるものは異なってきます。例えば音を通信するなら音源とLEDをつなぎ、受け手の太陽電池またはCdSとスピーカーをつなぎます。文字を通信する際にはもう少し複雑になるのですが、それについては可視光通信の課題の実験の部分で説明しています。
ところで、可視光を発するものとしてはLED以外にも白熱電球や蛍光灯がありますよね。そこで、可視光通信においてなぜこれらを用いるのかを説明していきます。
まず、送りてについてですが、通信について思い出してみるとデジタル通信は0,1の信号を繰り返すことでしたね。(わからない方は信号の伝達方法と仕組みをご覧ください。)そしてこのデジタル通信に適していたのがLEDです。データを通信する際に、可視光通信では高速に点滅させることで信号を送るのですが、そのオンオフの切り替えが他の照明に比べLEDが非常に優れていたんです。蛍光灯の周波数が50Hz~60Hzなのに対してLEDの周波数は数万Hzであり、一秒間に多くの情報を送信することが出来ます。また、白熱電球や蛍光灯に比べ、効率が良いことも理由としては考えられます。
次に受け手についてです。受け手としては太陽電池やCdSが用いられます。
上の写真の左側が太陽電池、右側がCdSです。太陽電池は皆さん身の回りで太陽光パネルを見たことがあると思いますが、光のエネルギーを電気に変えるものです。CdSとは硫化カドミウムセルのことで、当たる光の量によって抵抗値が変化するものです。ちなみに、カメラでも光を受信することは出来ますが、1秒間に受け入れることが出来る情報は少ないです。そのため、太陽電池やCdSを使用することが多いです。
通信の方法

可視光通信の方法について紹介します。まず、可視光通信では電波通信と同じように情報を波に乗せます。このことを変調といいます。変調の方法については後に説明します。そして、その可視光が受け手に受信され、それを元の情報に戻します。これを復調といい、変調の逆の仕組みとなります。では、一連の流れを実際の写真で説明していきます。

上の写真では音声をアナログで通信しています。音源としてipodを用意し、LEDと接続して音声データを可視光に乗せています。その光を太陽電池が受信し、再び音声データに戻しスピーカーから音が流れます。この写真では撮影のため電気をつけていますが、太陽電池が蛍光灯の光を受信してノイズとなってしまうため実際には電気を消して通信を行いました。

次に、先ほどの通信の方法の説明ででてきた変調の仕方について説明します。これは電波と光ではその性質の違いによって方法が異なってきます。 電波…電波の場合は振幅、周波数、位相のいずれかを変えます。 可視光…可視光では振幅を変えます。その理由は、可視光は電波と比べて周波数が非常に高いため周波数や位相を変えるのが困難だからです。光の振幅を変えることは光の強さを変えることになるため強度変調と言われることあります。